「小一の壁」と呼ばれる小学校入学の節目に向け、学童やトワイライトなどの保育施設選びが重要な課題となっています。親は、「子どもが楽しく過ごせる場所」や「負担を軽減できるサービス」を求めることが多いと思います。本記事では、学童とトワイライトの違い・入所の流れについて解説していきます。入学前に適切な保育環境を選ぶための情報として、ぜひ参考にしていただければと思います。子どもたちが充実した放課後を過ごし、スムーズな小学校生活をスタートさせるための一助となれば幸いです。
- 学童の話はこれから聞きに行くけどざっくり知りたい
- トワイライトってどんなところかな
- 学童とトワイライトで悩んでいる
学童について
学童とは?
子どもを放課後や長期休み中に預かる施設。公設公営・公設民営・民設民営がありあます。
ここでは民設民営の『民間学童』と『学童保育所』を取り上げています。
民間学童と学童保育所の違い
自身の小さい頃の経験(学童保育所)と、わが子のために聞きに行った学童保育所2件・民間学童4件の話をもとにまとめています。
特徴 | 料金体系 | 父母の学童での役割 | 宿題・習い事 | |
民間学童 | 企業等が設置・運営 | 通常料金は週の回数によって金額が異なる。別途延長料金等はかかる | 役割負担なし | 宿題を見てくれるところもある。課金をすれば施設内の習い事に通える。課金をすれば施設外の習い事の送迎が可能。 |
学童保育所 | 地域の協力を得て活動・父母が主体となって運営 | 週に何回利用しても一律料金。 | 父母とが主体となって運営していく。毎月の父母会で報告したり、いろんな事を決めていく。学童保育所の指導員も交えながら、日頃の子供達の様子など意見交換したりもする。役割が与えられ、周りの父母と協力しながら進めていく。 | 宿題をする時間は確保されていることが多い。宿題を教えるではなく、やるように促してくれる。施設外の習い事の送迎等はない。 |
民間学童で事前に確認しておきたい5つのこと
聞きに行った中で、見落としがちな部分をまとめてみました。
- 時間・期間・タイミング
- 空間・人数・先生
- 親の負担
- 習い事
- 料金
時間・期間・タイミング
- 学校がある日とない日(土曜や長期休暇)の通常預かり時間と延長時間について
→朝から預ける場合、時間帯によって延長時間となるところもある - 学童自体の休みはあるか
→学童自体の休みがあるところもある - 1年生はいつから預けられるか
→保育園卒園後すぐ?学校入学式当日?翌日?学校給食開始後から? - 途中入所の有無・確認方法・対応方法
→途中入所はできるのか・満員だった場合の空きの確認方法・その時の手続きなど - 途中退所するとなった時の対応方法
→いつまでに言えばいいか、月謝以外の管理費なのど未経過分などはどうか
空間・人数・先生
- どこの部屋で、どれくらいの人数で過ごすのか
→学年の分布も聞いておくと、今後役に立つかも。 - その年の受入人数はどうか
→毎年一緒とは限らないので。 - 外で遊べるか?
→外もしくは公園に連れてってくれるか? - 先生の雰囲気はどうか?
→常勤の先生がいる。毎日先生が違う。学生がスタッフをしている。様々ある。 - 入所前に体験はできるか?
→できるならしたほうが良い。
親の負担
- 学校で弁当がない日・長期休みの時の昼食はどうか?
→弁当?注文のみ?選べる? - 帰りの送迎はどうか?
→下校時から学童までは自分でいくのかスタッフの迎えがあるのか。学童後1人帰宅はいいのか。迎えに行くと駐車場・駐輪場等は利用できるか?など、雨の日なども想定しながらシュミレーションするのもよい - 宿題はどうか?
→・・・毎日の音読・計算カードは見てくれるか。その他の宿題は?学校のタブレット持ち込んで宿題ができるかなど
習い事
- 既存の習い事について
→送迎してくれるか?どこまでの距離ならしてくれるか? - 学童内での習い事や、人数など
→休んだ場合の振替ができるか、しやすそうか
料金
料金は通常料金にオプションを追加していくケースが多いですので、そのあたりも確認が必要です。
- 入会金
- 維持管理費(途中退所となった場合も確認)
- 通常料金
- 延長料金
- 送迎料金
- 習い事料金(学童内)
- 昼食・おやつ料金 など(学童によっては項目が既に通常料金に組み込まれているケースもある)
学童保育所で事前に確認しておきたい3つのこと
最初に確認しておいた方がよいことを載せています。
親の役割
- 父母会の開催頻度・時間・役割内容について
イベント
- キャンプやバザーなど、年内の行事のボリュームや内容など
宿題・習い事について
- 学習時間の有無・内容など
- 習い事がある場合、自力で行かせてもらえるか?など
学童の入所が決まるまで
決まるまでの流れを記載してます。学童によって説明会の日程・締め切りが異なるので具体的な日付は入れていません。
民間学童
時期によっては、年長の子の民間学童の入所決定が出ている人もいるので、参考にさせてもらうのもいいかもしれません。
ご自身の環境に合わせて、質問事項をリスト化しておくのがおすすめです。
人気の学童は定員超過になった場合、キャンセル待ちなどがあるのかも確認しておくといいです。
学童によって、早く定員に達してしまうところや年度のギリギリまで入所を募集しているところと、様々です。
入所希望の場所が明確であれば、民間学童側にその旨を伝えてもいいかもしれません。
学童保育所
年長時期に学童保育所の説明会開催日記載のリストをもらうところもあります(自治体発行)。説明会日程リストを自治体HPで確認できるところも多いです合同説明会を行なっていない・個別対応・全くしない・・・など学童保育所によって違うので確認が必要です。
説明会日程・募集締め切りは特に気をつける。人数超過になった場合の『選考基準』も確認しておくとよいです。
トワイライトスクールについて
トワイライトとは?
子どもを放課後や長期休みに小学校施設を活用して実施している名古屋市の事業で全児童対象となっています。
ここでは、実際に体験している『トワイライトスクール』についてとりあげています。
料金と事前に知っておきたいこと
料金
1年間の保険代・・・約500円(年額)
講座(任意)の参加費・材料費・・・1回につき100円〜500円。
知っておきたいこと
- 給食のない日は『弁当・水筒・ナフキン』が必要。
- 朝は9:00から夜は18:00まで
- 宿題はできるが、声の出る音読・計算カードはお家で。
- 自分が自ら取り組める勉強道具が必要。
- 学校全児童が対象のため、児童が多いときは多い。(メリットととるかデメリットととるか)
- 1年生は必ずお迎えが必要。2年生以降は時間帯によって自力で帰宅可能。(冬季・夏季で1人下校可能時間が違う)
- 1年生の預け開始は基本1年の給食開始後
- 授業で『運動場・中庭の使い方』を習うまでは外遊びができない。(最初1ヶ月くらいは我慢)
トワイライトスクールの利用開始までのながれ
通常のながれ
学校から説明会時にもらう資料にトワイライト内容掲載。当日案内。入学前に部屋や雰囲気などを見れるか知りたい場合、その学校のトワイライトに確認要。
入学式付近でトワイライトの記入資料・年間保険代の振り込み用紙あり。年間保険代を振り込んだ領収書を添付・記入資料とともに、担任の先生の指示に従い提出
実体験・早く預ける場合
通常は、給食開始後に預ける流れですが、筆者の子どもが通う学校は入学式翌日〜に預けるという方法もありました。体験した流れを記載します。
トワイライトスクール案内で『やむを得ず入学後すぐ預けたい場合は相談ください』とアナウンスあり。
入学する前に、トワイライト長との面談日を決める。面談は30分程度。
入学後すぐに預ける際の、注意事項の案内。保護者へ簡単な質問(普段の生活など)・子どもへの面談。問題がなければ入学後すぐ利用開始。
子どもへの面談内容(トワイライトに早くに預けて、実際に子どもが困らないためのもの)
- 字が書けるか、自分の名前が書けるか
- 数字が読めるか、時刻が読めるか
- 簡単な質問に答えることができるか
- 真似ができるか(紙に簡単なブロックの絵が書いてあって、それを真似して実際に作る)
入学式付近でトワイライトの記入資料・年間保険代の振り込み用紙あり。年間保険代を振り込んだ領収書を添付・記入資料とともに、担任の先生の指示に従い提出
1日の流れ
授業のある日【月曜〜金曜の授業後】
トワイライトに参加する日は必ず参加票が必要。
- 学習タイム(宿題はできるが声を出す音読や計算カードはできない。学校のタブレット宿題はできない。自分が自ら持ってきた1人で取り組めるドリル等もできる)
- 読書タイム(漫画を含め色んな本が置いてある)
- 講座(1時間のものが多い)
- 自由遊び(日によるが、運動場や中庭で10分〜1時間遊べるとのこと。新作のゲームも入荷している。(直近入荷はと3Dゲーム)
片付け・帰りの身支度をし挨拶。参加票は保護者が受け取る
授業のない日【土曜日・長期休暇等】
午前9時より前の受付はない。1年生は保護者と一緒に参加票を確認・提出。子どもはロッカーに荷物をしまう。
【1日の活動例】
9:00 読書タイム
9:30 学習タイム
10:30 自由時間、または講座
11:45 昼食準備
12:00 昼食(弁当:デザートはフルーツのみ)
12:30 クワイエトタイム(漫画も可)
13:00 自由時間
15:00 学習タイム
15:30 読書タイム
14:45 自由時間、または講座
16:45 片付け・帰りの準備・読書タイム
片付け・帰りの身支度をし挨拶。参加票は保護者が受け取る
イベント・講座
トワイライトスクールでは毎月イベントや講座が開催されています。
イベント(希望者)
- 漢字検定練習日
- 将棋の手ほどき
- 盆踊り
- 手品
- 楽しい英語
- グランドゴルフ
- ドッチビー など
講座(希望者):要予約
- 押し花アート
- ステンドガラスアート
- ビーズ教室
- 漢字検定練習日 別途検定料必要。(級によって金額異なる)
- フラワーアレンジメント
- クリスマスアレンジメント クリスマスシーズンのみ:親子参加
- お抹茶をいただく
- 己書(ぺんてる筆ペン中字持参)
- ふしぎな工作 など 〜筆者の子どもが通うトワイライトのイベント内容(2022.12現在)
子どもが体験してみての感想・実際かかった費用
体験してみての感想
子どもの気持ち
入学当初は民間学童を週2回、トワイライト週3回で始めました。
最初はトワイライトが嫌で(学校の授業で『校庭の使い方』を習うまでは校庭に出れなかった)『週5で民間学童がいい』と言っていました。
学童では週2回『そろばん教室』をオプションでとっていたので、それが楽しくてウキウキでした。
学童だけにシフトしようかと考えた時期もありました。しかし夏休みに入ると本人の気持ちに変化が出てきました。
学童の外に出れない事が引っかかるようになってきたのです。子どもにとって朝から夕方まで部屋の中にいることが苦痛になってきました。そして『そろばん教室』も早く進みすぎたのか、しんどくなってきてしまいました。別にそろばんは本人の気持ちに委ねましたが・・・。
『そろばん』を外しても、外に出れないのが嫌と言うことでした。
先生も『頑張って外に行けるようにします。月1回だと少ないですかね?』と言われて、とてもいい先生で続けたかったのですが・・・
現在では、トワイライト1本です。毎日外で、体を動かしてるのがいいみたいです。
親の気持ち
民間学童が気に入った点は、いろんな習い事が選択できること。あわよくば土日の習い事を平日スライドさせて土日の負担が減る・・・最初はオプションは1つでなれてこれば本人次第で増やせばいいという考えでした。
子どもを通わせてみて
『思ってたんと違う』・・・笑
親がが通うわけではなく、子どもですから。・・・そうですよね。
学童はやめてもそろばんは続けてほしかったなと言うのが本音でしたが・・・
結局本人次第。無理をしても仕方がない。今が楽しいと思えたらそれでいいよね。
と思っています。
実際にかかった費用
民間学童
入会金:友人の紹介で0円 週2、下校〜コアタイムのお迎え+追加でそろばん45分
4月〜7月ー21,780円/月(学童:約19,000円+そろばん1,800円(週2回))
8月ー29,480円(7月夏休み分含む:週2)
9月ー42,790円(8月夏休み分:週2)
10月ー21,780円
11月〜翌年3月までの管理費(金額不明)を払った後(返金なし)だったのと、本人の意向が固まっていないため籍のみ置かせてもらい、休会(結果本人の意向は変わらず、退会しました)
4月〜10月の計:約200,000円(181,170円+管理費+テキスト代(そろばん))
トワイライト
保険代:約500円/年 イベント代:約5,000円/年
4月〜翌年3月の計:約6,000円
まとめ
いかがでしたでしょうか?ご家庭によって、環境状況も違いますのでご家族にあった方法が見つかるといいなと思っています。
あと1点だけ。子どもは保育園もしくは幼稚園から一気に生活が変わります。とても敏感になる時期です。体調も壊しやすいし疲れも出やすい。本人だけでなく、家族もですね。できるだけ無理をせず、ゆったりした気持ちで(って忙しいですよね。)迎えれるといいなぁと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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